便秘に効く薬
便秘に効く薬というのは実にたくさんあり、テレビを見ていても便秘薬のテレビコマーシャルを見かけることは多いので、中にはかなり名前が有名なものもあります。
便秘を解消するために下剤を飲む、というのは古くから用いられてきた方法ですが、下剤というのは古い呼び方ですが、現在も便秘薬として色々な商品が売られています。
便秘の深刻度もそれほど高くない場合には、ピコスルファートナトリウムという薬剤が最適です。商品としては「ソフィットピュア(藤沢薬品)」や「コーラック ソフト(大正製薬)」などです。
便秘の深刻度が高く、対処に急を要する場合は「スルーラックS(エスエス製薬)」や「武田漢方便秘薬(武田薬品)」や「コーラック(大正製薬)」などが該当します。これらはかなりきつい薬なので、どうしようもないという場合にのみ使用するようにしましょう。
西洋医学に対して東洋医学でも便秘に対処する方法は研究されています。別の項でツボについてお話しましたが、ここでは東洋医学のもうひとつの柱、漢方薬です。まずは東洋医学による便秘の認識についてお話します。
人間の体内にある内臓の働きがそれぞれ連携しあって初めて健康は生まれます。いわゆる消化器官のことを東洋医学では「脾胃」といいます。食べ物が口から入るとまずはこの脾胃によって必要なものと必要でないものに分けられます。必要なものを「清」、必要でないものを「濁」と呼び、清は体内の必要な箇所に運ばれていき、濁は排出されます。便秘というのはこの濁が正常に機能していない状態を指します。
そのため、漢方では脾胃の機能を高める薬が処方されます。実際には黄耆建中湯(脾胃の気をより強める効果があります)、桂枝加芍薬大黄湯(肝気が脾胃に乗じないようにして、便秘のスパイラルを断ちます)、四物湯(補血の基本方剤なので、内臓機能全体を高めます)…これらの漢方薬が便秘に効くとされています。
ペットの便秘
野生に暮らしている動物は毎日活発に動き回っているので便秘になるということはよほどの重病以外には無いかも知れませんが、ペットとして人間と一緒に生活している動物は、人間と同じような生活をしているだけあって、人間と同じように便秘にもなります。
ペットとして一般的な犬や猫で見ると、便秘になるのは圧倒的に猫のほうが多いそうです。やはり犬と違って散歩に出ることがありませんから、ややもすれば一日中寝そべっていることもあり、運動不足からくる便秘は確かに可能性がありそうです。
犬猫の便秘解消法も人間とだいたい同じです。水分が足りなければ水分を補給し、運動が足りなければ運動する。これでだいたいの便秘は解消出来ます。
ただ問題なのは、犬猫は人間の思惑通りに動いてくれないという点です。水分が足りないせいで便秘になったとして、それでは水をたくさん飲ませようと思っても犬猫は思ったように水を重点的に飲んではくれません。人間と違った難しさはそのあたりにあると思います。
犬猫の便秘に使える便秘薬というものもあります
犬猫用の便秘薬も人間用の便秘薬と成分はほとんど変わりません。用は量が多いか少ないか程度の違いです。