妊娠初期の人工妊娠中絶
人工妊娠中絶の手術には、妊娠初期と妊娠中期に行うものがあります。
妊娠の3カ月ごろまでは、子宮の入り口の頸管を開いて子宮のなかみを外に出し、
子宮内膜を掻き出す、掻爬手術という方法、または、頸管を開き、子宮の中に細い管を入れて吸い出す方法がとられます。
手術は十数分程度で終わり、麻酔をかけて眠っている間に行われます。
出産経験のない女性の場合、頸管が硬く、開くことができないので、
出産の経験のない女性では、頸管がかたくて一度に開くのが困難で危険ですから、
海草の茎を乾燥、滅菌したラミナリアというものを頸管の中に入れて、一晩たつと、
ラミナリアが水分を吸収してふくらみ、頸管を押し広げることができます。
その後、手術を手術を行います。
妊娠中期の人工妊娠中絶
法律上、中絶が可能なのは22週までです。
妊娠4カ月以降になると胎児が大きくなるので、子宮の口である頸管を一度に大きく開いて胎児を取り出すのが困難になります。
そのため、出産のときと同じように、子宮を収縮させ自分の力で胎児を外に出す方法が取られます。
薬により、人工的に流産をおこします。
この薬は坐薬で、腟の中に入れると、腟壁から吸収されて子宮を強力に収縮させます。
そして、2、3日後に流産します。坐薬を自分で入れても中絶することはできません。
妊娠初期の手術にくらべ、副作用、合併症のリスクが高いです。
また、生まれた赤ちゃんが育つこともあります。