中学受験と偏差値
大学受験でも大学の難易度は偏差値が目安にされますが、中学受験でも同じです。
受験といえば偏差値と言われるほど、偏差値は幅広く使われていますが、
偏差値についてキチンと説明できる人はあまりいないと思います。
偏差値というのは全体の平均点からどれだけ離れているかをはかる数値で、
統計学によると、この偏差値というのは98%の確率で25〜75の間におさまるとされており、そこにおさまらない得点の人はサンプルとして特殊なケースになります。
つまり98%の確率で最高得点の人は偏差値が75付近になり、最低得点の人は25付近になります。
中学受験の受験校をランキングする時には、偏差値がどれくらいでないと合格出来ないかという基準に基づいてランキングされます。
超難関校と言われる学校であれば偏差値が70以上であければ合格が難しいということになったりします。
難関校と言われる学校で60以上、やや難関とされる学校で55以上と言う感じです。
偏差値のもととなる得点は、大学受験と違って全国規模で行われるものではないので、
首都圏なら首都圏の中で、関西圏なら関西圏の中での争いとなりますので、最低限その対象となる地域をカバーしている模擬試験や実力テストなどで取った得点によってはじき出された偏差値が判断材料として最も信憑性があります。
大学受験ならどの大学がどのくらいのレベルなのかよく知られていますが、中学受験となると分かりづらい部分が多く、またそれまではあまり難しくないとされていた中学校が徐々に力をつけてきて難関校の仲間入りをしたために予想よりも難易度が高かった、といことも頻繁にあります。
中学受験の地域格差
中学受験の対象となる私立の中学校というのは、全国に700校です。
700校ある私立中学校のうち、一番多いのは東京都で179校、2番目が大阪府で63校。その周辺で見ると神奈川県に62校、埼玉県20校、千葉県23校、兵庫県39校、京都府24校です。
首都圏と関西圏に私立中学校が集中しています。
中学受験が過熱している地域と言うのは日本のごく一部に過ぎないということです。
都市部と地方の格差問題がここ最近社会問題化していますが、中学受験の事情を考えてもそういった格差の問題はクローズアップされそうです。
中学受験は都会のお金持ちだけのものなのか、という疑問がわいてきますが、それならここまで中学受験が過熱するはずがありません。
中学受験は全ての人に関係があります。親が関心を持っていなかったとしても、当の子供が友達や周りの子供が中学受験をすることによって影響を受けて、中学受験を希望するかも知れません。その時にうちに関係ないから、と言ってしまわないためにも中学受験事情に関心を持つことが大切なのだと思います。